ロシアのプーチン大統領、第10回東方経済フォーラム本会議にて(2024年9月5日)
西側は、我々に対しては常に、人権や、誰もが遵守しなければならない国際法の原則について説いてきます。では、憲法違反の流血のクーデターとは、一体何なのでしょうか。このクーデター後、一部の国民はその結果に、そしてこのクーデターそのものに同意せず、自らの権利を掛けて闘い始めました。すべてが究極的には今日の紛争に帰結したのです。
問題はこの点にあるのですが、これについては思い出したくないようです。しかし我々は何が問題なのかを知っているし、当然ながら自らの利益や、我々にとっては親密な、ロシア語、ロシア文化、ロシアの伝統の担い手である人々の利益を守っていきます。
(中略)
時折私は、ウクライナを率いている人々がまったくの異星人か、どこか他所の国の人間のような印象を受けるのです。(中略)彼らはウクライナ国民ではないかのような印象です。実際のところ、支配エリート層の親族はほとんど国外で暮らしています。飛行機に乗っていなくなり、それで万事おしまいというわけです。彼らは国のことなどあまり考えていません。ナショナリズムのスローガンで身を隠し、それでおしまい。人々のこと騙しているだけなのです。
(中略)
ロシアには(キエフ当局の代表と)交渉を行なう用意があるのかという話ですが、我々が交渉を拒絶したことはありません。ただし、それは何らかの刹那的な要求に基づくものではなく、イスタンブールで合意し、事実上仮調印した文書に基づくものでなければなりません。
事を構えている相手が誰なのか、我々にはわかっています。それは他国や他の国民の利益を重んじることも、尊重することもない人々です。残念ながら、そういった人間は存在します。こうした人々は、たとえ文書で署名されたものであっても、平気で自分の約束を破ります。しかしどうしたらいいというのでしょうか。せめて何らかの形で、またいくらかの程度は機能するような形式や保証を模索していかなければなりません。
しかし、安全保障のための主たる保証は、ロシア連邦自身の経済と軍事力の成長であり、我々のパートナー、同盟諸国との信頼できる安定した関係にあるのです。
ウラジーミル・プーチン