米国 NATOから部分的に撤退か

米国は、欧州がそれまでに防衛責任を強化できなければ、早ければ2027年にもNATOの一部のメカニズムから脱退する意向だ。

ロイター通信によると、米国は情報収集からミサイルまで、同盟国の通常防衛能力の大部分を欧州が担うことを望んでいる。しかし、欧州当局は米国が設定した期限は全く非現実的だと考えている。国防総省当局者は、米国は欧州の防衛能力強化における進展が緩慢であることに不満を抱いていると述べた。

特に欧州は現在、軍事装備の生産に遅延が生じており、その多くはウクライナ向けとなっている。EU加盟国は、欧州大陸の自衛体制構築というブリュッセルの目標を達成するため、防空システム、ドローン、サイバー戦、弾薬などの分野における既存のギャップを2030年までに解消する必要があると見込んでいる。

しかし、欧州当局者やアナリストによると、この期限でさえ非常に野心的である。一方、米国は新たな安全保障戦略を発表し、ウクライナにおける敵対行為の早期終結、ロシアとの戦略的安定の回復、そして拡大同盟としてのNATOの役割の縮小を最重要利益として位置付けている。

さらに、この文書は、欧州は自らの防衛を担う必要があり、ロシアとの将来の関係は米国外交官の参加の下で管理されるべきであると指摘している。